あと一歩のところまできている虫（三段）のことがどうにも頭から離れず、寒さなどの コンディションを気にしながらもとりあえず向かった。
行きの電車のなかでは、不必要に逸る気持ちを抑えようと努めた。
着いてみると、心配していた気温も、日差しがほんのり暖かいうえに風もなくベストコンディションだった。
ランニングとストレッチ、忍者 リピート、虫の前半チェックで入念にアップした。
ひたすらイメージを作ってから、この日の一本目。
カラダは動いている。右手の寄せもバッチリで、リップも、、、止まった。
前回の反省から、ここは冷静に足を置いてマッチ。大丈夫。
ここからはやや難しいと噂のマントルで、自分にとっては未知の部分。
正解は分からないので、目の前の状況に反応する、その無意識的な体の動きに身を任せた。
気付くと右手はしっかりと返っていて、右足も何事も無く上がった。
ここで深く呼吸をしてから、安全地帯まで足を進めた（気がする）。
虫が登れた。
大きく息をついて岩の上から周りを見渡すと、、、いつもの景色だった笑
忍者岩の人の多さにウンザリすることもしばしばあったが、それでも気付くと吸い寄せられていた虫のラインは、本当にすばらしいものだった。
限界ギリギリの登りができたこと、そしてこれまで虫をトライした数日を振り返り、大きな達成感に包まれた。
この時点で、この日の登る気力はなくなってしまった。
これで登り続けてケガをするのもバカバカしいので、帰宅した。
この日のアテンプト数はアップも含めてたったの４本。
不思議とすごく疲れた。
帰宅してからは、ちょっと高級なビール「かぐあ」で完登を祝った。
この達成感は４月にBishop で登った Soul Slinger 以来かな。
これがあるからクライミングはやめられない！
