2015年12月31日木曜日

2015年 クライミング総括

2015年も残りあとわずかとなったところで、一年を振り返ってみる。



プライベートでは、5月にハネムーン、9月には結婚式があり、ライフ・イベントが多くあった一年。

また仕事は、一年間を通じて比較的落ち着いており、ワーク・ライフのバランスを程よく保ちながらじっくりと経験を積み重ねることができた。

そしてクライミングは、ライフ・イベントに劣後したため多くの時間を割くことはできなかったけれど、短時間の中で集中してトレーニングするようにしたことが奏功し、かけた時間のわりには強くなれた気がする。

特に岩に関しては、春には3度目のBishopツアーにも行けたし、会計士試験に合格したことで、冬シーズンもそれなりの日数を岩に費やすことができたし、楽しい一年となったことは間違いない。



そんな一年の成果は以下の通り。
※グレードは公表グレード。

 三段 (御岳)
 三段 (御岳)
ネクロフォビア 三段 (御岳)
ニラ 三段 (大沢)

大ハング 二段/三段 (昇仙峡)

魅惑の丸こんにゃく 二段 (御岳)
皇帝 二段 (瑞牆)
青い日 二段 (瑞牆)
Mr. Boo(右抜けバージョン) 二段 (昇仙峡)
四川風 二段 (裏榛名)
Acid Wash Right V9 (Bishop・Happy)

瑞牆カルマ 初段/二段 (瑞牆)
昇仙峡レイバック 初段/二段 (昇仙峡)

言葉 初段 (瑞牆)
名もなき初段 (瑞牆)
足助 初段 (豊田・巴川)
卓越風 初段 (裏榛名)
Go Granny Ho V7 (Bishop・Buttermilk)

ダブルカンテ 一級 (瑞牆)
夏への扉 一級FL (瑞牆)
コールドスリープ 一級 (瑞牆)
Saigon V6 (Bishop・Buttermilk)
Green Wall Center V6 (Bishop・Buttermilk)
Cave Route V6 (Bishop・Buttermilk)



今年は、三段というグレードを複数本登れたことが一つの成果。
強くなっていることを実感できて何より。

ただ、本当に登りたいと思った課題のいくつかが登れなかったことの悔しさもかなり大きい。

瑞牆では、インドラ、千里眼というクラシック二段が登れなくて本当に悔しかった。苦手な要素が含まれているので苦戦することは分かっていたけど、苦手を克服できなかったという意味でかなり悔しい。

BishopのEvilutionにいたっては、強傾斜のフェースにエッジ系ホールドという得意要素満載にもかかわらず完全に敗退し、悔しさ通り越して自信喪失したし。


来年は公私ともに忙しくなりそうな予感がしているけど、今以上に効率的にトレーニングに励んで少しでも強くなりたいですな。


クライミングで繋がったみなさま、今年一年ありがとうございました。
来年もよろしくお願いします!

2015年12月27日日曜日

御嶽 ~20151227~

2015年の最後の岩は東京・御嶽。


鼻息荒く何かを登りたいというわけでもなかったこの日。

とりあえずゆっくりと朝ごはんを食べ、暖かいコーヒーをポットに用意し、何をやろうか決めかねたまま電車に揺られて御岳に向かった。

明るい外を眺めながら、この日の課題は In Tokyo!(三段)に決定。


※少し前までは、(三段)を登って忍者岩にある名作三段課題の三部作を完結させようと思っていたのだけれど、最近になってチッピングが噂されはじめ、一気にヤル気が失せた。なにが楽しくて岩に来てまで人工物を登らなきゃならんのだと。


In Tokyo!のあるロッキーボルダーは、いつぞやの台風の影響でアクセスできなく(自粛?)なってたけど、最近もう行けるらしい噂を聞いて行ってみた次第。


岩に着いたら、たぶん2シーズン前に神戸(カノト)で話したマサユキ氏がいて、In Tokyoやっててなんか嬉しくなった。久しぶりに課題のことやらいろいろ話ながら一緒にトライ。


といっても自分は初めてのトライだったので探りさぐりムーブを作る。きれいなフェースに散らばったエッジを繋ぐ得意系課題。ムーブ作りも楽しい楽しい。ずっと前に眺めたときは「できるかこんなもん」と思ってたけど、気づいたら全ムーブできた。

あれこれイケてしまうのか?!と思っていたのもつかの間、指に穴が空いて出血(涙)。敗退を余儀なくされた。


それでも登れるイメージなかったのに全ムーブできたし、実は、実質的にラスト一手まで迫れたのでちょっと嬉しい。



気付けばまだ正午前(うそだろ笑)。せっかく来たのに午前で帰るのも少しさみしいので、御嶽最難の初段と名高い((う・初段)へ。

なんとか血が止まったところで、背水のワントライ。


、、、



そっこーで出血して敗退。
悲しいけど予定通り。



ということで、2015年最後の岩はまったく締めくくった感のないまま終了した。


この秋~春シーズンも半分折り返したところだし、あと半分がんばれってことかな。


来シーズン一発目でIn Tokiyo!落したろ。がんばろ!

2015年12月20日日曜日

御嶽 ~20151220~

仕事のことやら家庭のことやら、なんだかんだで一か月ぶりとなった岩は御嶽。御嶽は春に蛙を登って以来らしい。ご無沙汰しておりました。


本当は、年末の解放感に任せて恵那とか豊田とかに遠出したい気分だったけど、まいいか。


行きの電車内で何をトライするか考える。

過去に敗退している課題ちえば、ネクロフォビア(三段)、(三段)、あとは・・・と考えているとふと「魅惑の丸こんにゃく」(二段・以下「ミワコン」)の名前が浮かんだ。

ミワコンば、足繁く御嶽に通っていた頃、あまりの難しさと苦手っぷりに完全に心を折られて記憶から消し去った課題。それがこのタイミングで頭の中に浮かんだということは、今日やるべきだと思った。



とりあえず、ロッキー仲間の大谷さんと戯れるためにネクロフォビア(三段)へ。

下部の大きなムーブの再確認と、唯一解決していなかった5手目のランジを解決しながらアップ。足位置が決まると未解決だった一手も解決し、ちょうどアップも完了。

日向でストレッチなどしながら小さな休憩を挟み、この日一本目のトライ。3手目のデッドで思いがけず足が切れたが落ち着いて処理。核心の5手目は、左手を握りこみ最大の集中力をもって出した。止まった。ここまでこればもう落ちることはなく、残りを落ち着いて処理して登り切った。

なかなか集中したいいトライだったな。

核心部でお尻が岩に触れちゃってるのはご愛嬌。


個人的な体感では、この課題は二段/三段。リーチの差が大きく出そうな課題なので、体感グレードの幅は大きそう。ホールドのポジティブさや距離感が昇仙峡の大ハングと同じくらいに感じたし、初登時三段設定で、その後ホールド変化あって少し登りやすくなったらしいから、二段以上三段未満が妥当かな。



そのあとは、やはり魅惑の丸こんにゃく(二段)。

(妻に宣言した)帰りの時間も近づき、バタバタと登る支度を始めた。昔の記憶は頭の片隅に置き、新鮮な気持ちで改めてムーブを作っていった。すると、手も足も出なかった数年前が嘘のように、すべてのムーブが出来上がった。

逸る気持ちを抑えてレストする間は、思い入れのある課題を完登する前の不思議な緊張感があった。気温も下がり、体の疲労感も軽くなった頃、トライを開始。


そして、一本の失敗のあと、二本目で無事に完登。


小さな岩の上で薄暗くなった景色を見たとき、数年前に打ち込んでいた、当時の記憶が蘇ってきた。本当に苦手で手も足も出なかった。仲間が登って強さを見せつけられた。不思議と魅かれる気持ちと、実力が伴わないことの葛藤、そして諦め。

それから数年が経ち、三段というグレードをいくつか登れるようになってきて、その成長を試すようにこの課題と向き合った今日。この課題の完登は、この数年間の自分のクライミングを再確認できたような気がして、本当に嬉しいものだった。クライミングやってて良かったな、と。


気が付くと電車の時間は近づき、余韻に浸る間もなく撤収。


帰ったらビールでも飲もう。