2015年12月20日日曜日

御嶽 ~20151220~

仕事のことやら家庭のことやら、なんだかんだで一か月ぶりとなった岩は御嶽。御嶽は春に蛙を登って以来らしい。ご無沙汰しておりました。


本当は、年末の解放感に任せて恵那とか豊田とかに遠出したい気分だったけど、まいいか。


行きの電車内で何をトライするか考える。

過去に敗退している課題ちえば、ネクロフォビア(三段)、(三段)、あとは・・・と考えているとふと「魅惑の丸こんにゃく」(二段・以下「ミワコン」)の名前が浮かんだ。

ミワコンば、足繁く御嶽に通っていた頃、あまりの難しさと苦手っぷりに完全に心を折られて記憶から消し去った課題。それがこのタイミングで頭の中に浮かんだということは、今日やるべきだと思った。



とりあえず、ロッキー仲間の大谷さんと戯れるためにネクロフォビア(三段)へ。

下部の大きなムーブの再確認と、唯一解決していなかった5手目のランジを解決しながらアップ。足位置が決まると未解決だった一手も解決し、ちょうどアップも完了。

日向でストレッチなどしながら小さな休憩を挟み、この日一本目のトライ。3手目のデッドで思いがけず足が切れたが落ち着いて処理。核心の5手目は、左手を握りこみ最大の集中力をもって出した。止まった。ここまでこればもう落ちることはなく、残りを落ち着いて処理して登り切った。

なかなか集中したいいトライだったな。

核心部でお尻が岩に触れちゃってるのはご愛嬌。


個人的な体感では、この課題は二段/三段。リーチの差が大きく出そうな課題なので、体感グレードの幅は大きそう。ホールドのポジティブさや距離感が昇仙峡の大ハングと同じくらいに感じたし、初登時三段設定で、その後ホールド変化あって少し登りやすくなったらしいから、二段以上三段未満が妥当かな。



そのあとは、やはり魅惑の丸こんにゃく(二段)。

(妻に宣言した)帰りの時間も近づき、バタバタと登る支度を始めた。昔の記憶は頭の片隅に置き、新鮮な気持ちで改めてムーブを作っていった。すると、手も足も出なかった数年前が嘘のように、すべてのムーブが出来上がった。

逸る気持ちを抑えてレストする間は、思い入れのある課題を完登する前の不思議な緊張感があった。気温も下がり、体の疲労感も軽くなった頃、トライを開始。


そして、一本の失敗のあと、二本目で無事に完登。


小さな岩の上で薄暗くなった景色を見たとき、数年前に打ち込んでいた、当時の記憶が蘇ってきた。本当に苦手で手も足も出なかった。仲間が登って強さを見せつけられた。不思議と魅かれる気持ちと、実力が伴わないことの葛藤、そして諦め。

それから数年が経ち、三段というグレードをいくつか登れるようになってきて、その成長を試すようにこの課題と向き合った今日。この課題の完登は、この数年間の自分のクライミングを再確認できたような気がして、本当に嬉しいものだった。クライミングやってて良かったな、と。


気が付くと電車の時間は近づき、余韻に浸る間もなく撤収。


帰ったらビールでも飲もう。

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